今太郎いまたらう)” の例文
今太郎いまたらう君は我知らず、かう叫びました。それは、かね/″\潜水夫たちに聞いてゐた、海の底に住むいろ/\の怪物のうちで、一番こわがられてゐる大蛸おほだこの仕業と分つたからです。
動く海底 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
今は昔、そこにゐる潜水夫のうちで、太海ふとみ今太郎いまたらうといふ少年潜水夫がゐました。
動く海底 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)
さて、かうして潜水を稽古けいこしてゐるうち、さすがに名人太海ふとみ之助のすけの子だけに、たちまちのうちに、今太郎いまたらう君は一人前の——いや、子供でありながら、大人にまさるほどの立派な潜水夫になりました。
動く海底 (新字旧仮名) / 宮原晃一郎(著)