二声ふたこゑ)” の例文
旧字:二聲
声は、cha—cha といふやうに、二声ふたこゑに詰まつて聞こえるかと思ふと、cha—cha—cha と三声のこともある。
仏法僧鳥 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
「そはけがたき事」とうちかたぶき打かたぶきするほどに、又も一声ひとこゑ二声ふたこゑうちしきれば、「あれが声を郭公ほとゝぎすとや。いかにしてさはおぼしつるぞ、いとよき御聞おんききざま」
すゞろごと (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
隣人が「それは自分だ」と二声ふたこゑ自白する間に両方の顳顬こめかみを悠然と一刀づつ刺す。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
二声ふたこゑばるゝ。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)