“事後(じご)” の例文
と仲人屋の宮地さんは禿げ上った額を叩いて首を竦(すく)めた。西川家へ報告に罷り出たのである。事後(じご)即夜(そくや)だから、運びの思わしかったほどが察しられる。
脱線息子 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
暴風雨になろうとして、なり損(そく)ねた波瀾(はらん)はようやく収まった。けれども事前(じぜん)の夫婦は、もう事後(じご)の夫婦ではなかった。彼らはいつの間にか吾(われ)知らず相互の関係を変えていた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)