乳糜にゅうび)” の例文
世尊せそんさえ成道じょうどうされる時には、牧牛ぼくぎゅう女難陀婆羅むすめなんだばらの、乳糜にゅうび供養くようを受けられたではないか? もしあの時空腹のまま、畢波羅樹下ひっぱらじゅかに坐っていられたら、第六天の魔王波旬はじゅん
俊寛 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
悉達多は六年の苦行の後、菩提樹ぼだいじゅ下に正覚しょうがくに達した。彼の成道の伝説は如何に物質の精神を支配するかを語るものである。彼はまず水浴している。それから乳糜にゅうびを食している。
侏儒の言葉 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)