“九頭竜（くずりゅう）” の例文
旧字：九頭龍
それからなお二里余の下流で、ちょうど九頭竜（くずりゅう）川との落合いの辺に、また同村大字角野と大字朝日とが、九頭竜を隔てて同じように相対している。
地名の研究 (新字新仮名) ／ 柳田国男(著)
師山の大師堂へ紅葉を観にいったとか、九頭竜（くずりゅう）に下り鮎（あゆ）がみえたとか、鶴が峰にもう雪が積りだしたとか、故郷のやまかわと季節のうつりかわりを記したものが多かった。
日本婦道記：おもかげ (新字新仮名) ／ 山本周五郎(著)
鯉七　当国には、板取（いたどり）、帰（かえる）、九頭竜（くずりゅう）の流（ながれ）を合せて、日野川の大河。
夜叉ヶ池 (新字新仮名) ／ 泉鏡花(著)
おい青島、堂脇（どうわき）は九頭竜（くずりゅう）の奴といっしょに来るといってたか。
ドモ又の死 (新字新仮名) ／ 有島武郎(著)
それから若干の山を隔てて加賀河北郡の川上にも五箇庄がある。越前にも二箇処の五箇があるが、九頭竜（くずりゅう）川の支流を溯（さかのぼ）って、白山（はくさん）西側に接した五箇山は僻地（へきち）である。
地名の研究 (新字新仮名) ／ 柳田国男(著)