両腕もろうで)” の例文
旧字:兩腕
破れた唐紙は外から開いて、パッと飛込んで来たのは匂うばかりのお染、一塊の花束のように、ヨロヨロと立ち上がった百松の両腕もろうでの中へその身体を投げかけたのです。
皆の人はけはいで、覚め難い夢から覚めたように、目をみひらくと、ああ、何時の間にか、姫はおむな両腕もろうで両膝の間には、居させられぬ。一時に、慟哭どうこくするような感激が来た。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)