世襲せしゅう)” の例文
財産や身分の世襲せしゅう制とか、搾取関係の成立とか、法と権力と刑罰の確立とかの要因が、大きな役割を持ったであろう。
政治学入門 (新字新仮名) / 矢部貞治(著)
もとより正業は農であるが、副業も亦おおむ世襲せしゅうで、現今も尚このあたりには冬毎に芝居を巡業する部落がある。
閑山 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
大筒おおづつ役として八百石、家光の代に御鉄砲御用衆筆頭大筒方兼帯を仰付けられ、世禄せろく千八十石、役料三百俵、左太夫と通称する、代々、世襲せしゅうの家筋になり、同役、御用衆のうち
ひどい煙 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
余ヤ土陽僻陬どようへきすうノ郷ニ生レ幼時早ク我父母ヲうしなヒ後初メテ学ノ門ニ入リ好ンデ草木ノ事ヲおさまた歳華さいかノ改マルヲ知ラズ其間斯学ノタメニハ我父祖ノ業ヲ廃シ我世襲せしゅうノ産ヲ傾ケ今ハ既ニ貧富地ヲ疇昔ちゅうせき煖飽だんぽうハ亦いずレノ辺ニカ在ル蟋蟀こおろぎ鳴キテ妻子ハ其衣ノ薄キヲ訴ヘ米櫃べいき乏ヲ告ゲテ釜中ふちゅう時ニ魚ヲ生ズ心情紛々いずくんゾ俗塵ノ外ニ超然ちょうぜんタルヲ