一歩いっぽ)” の例文
二人ふたり空腹くうふく疲労つかれのために、もはや一歩いっぽうごくことができずに、おきほうをながめて、ぼんやりとかんばかりにしてっていました。
黒い旗物語 (新字新仮名) / 小川未明(著)
どうしてくまなぞがはいりこんだものか、そんな疑問ぎもんをいだくよゆうもなく、自分は、ランプを持った手を、ぐいと、くまの方にさしだして、一歩いっぽしりぞいて身がまえた。
くまと車掌 (新字新仮名) / 木内高音(著)
そこは学校の垣根である、一歩いっぽに詰められた生蕃は後ろを垣にさえぎられた。
ああ玉杯に花うけて (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)