“一人坊”の読み方と例文
読み方割合
ひとりぼ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一人坊ひとりぼっちになるとそろそろ腹のすいたのを感じだしでもしたか、その子供は何の気なしに車から尻を浮かして立ち上がろうとしたのだ。
卑怯者 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
げかかった山高帽を阿弥陀あみだかぶって毛繻子張けじゅすばりの蝙蝠傘こうもりをさした、一人坊ひとりぼっちの腰弁当の細長い顔から後光ごこうがさした。高柳君ははっと思う。
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
「とにかく行こう。君はなんでも人の集まる所やなにかを嫌ってばかりいるから、一人坊ひとりぼっちになってしまうんだよ」
野分 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)