“トロ”のいろいろな漢字の書き方と例文
ひらがな:とろ
語句割合
炭車25.0%
鉱車25.0%
25.0%
25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
発火後のごてごてした二十分間に、何台の炭車トロが片盤坑に停まり、何人の坑夫が鶴嘴を手から放したか、係長は真ッ先にそれを計算した。
坑鬼 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
汗にまみれた運搬夫あとむきの女達が、小麦色の裸身をギラギラ光らして炭車トロを押出して来ると、技師は進み出て呶鳴りつけた。
坑鬼 (新字新仮名) / 大阪圭吉(著)
その手前には、モンペイをはき、髪をくる/\巻きにした女達が掘りおこされた鉱石を合品カッチャで、片口ヤネハカリへかきこみ、両脚を踏ンばって、鉱車トロへ投げこんでいた。
土鼠と落盤 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
女達は、彼の背後で、ガッタン/\鉱車トロへ鉱石を放りこんでいた。随分遠くケージから離れて来たもんだ。普通なら、こゝらへんで掘りやめてもいゝところだ。
土鼠と落盤 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
ところが、お恥しい事ですが、前夜来寝不足のせゐもありましたでせうが、気をつめて見て居たわたしが、唐船の場の肝腎要の二人の対話の頂上に来て、目のトロんで来るのに堪へられませんでした。
芝居に出た名残星月夜 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
黒けぶりムラガりたゝせ、手もすまに 吹きトロかせば なだれ落つる かね○
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)