“らんぐひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
亂杭60.0%
乱杭40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「さうだらう。其方の人相は、どう買ひかぶつても惡人といふ相ぢやない。鼻がそつくり返つて、眼尻が下がつて、齒が少し亂杭らんぐひだな。そんな刻みの深い顏は、總て善人か愚人ぐじんにあるものぢや」
その代り乱杭らんぐひを二三十本打ちこみましたがね、昼になってその崩れた工合ぐあひを見ましたらまるでまん中から裂けたやうなあんばいだったのです。
化物丁場 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「百本杭」もその名の示す通り、河岸かしに近い水の中に何本も立つてゐた乱杭らんぐひである。昔の芝居はころなどに多田ただ薬師やくし石切場いしきりばと一しよに度々この人通りの少ない「百本杭」の河岸かしを使つてゐた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)