乱杭らんぐひ)” の例文
旧字:亂杭
その代り乱杭らんぐひを二三十本打ちこみましたがね、昼になってその崩れた工合ぐあひを見ましたらまるでまん中から裂けたやうなあんばいだったのです。
化物丁場 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「百本杭」もその名の示す通り、河岸かしに近い水の中に何本も立つてゐた乱杭らんぐひである。昔の芝居はころなどに多田ただ薬師やくし石切場いしきりばと一しよに度々この人通りの少ない「百本杭」の河岸かしを使つてゐた。
本所両国 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)