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らうぢう
勞はり爰を下らせしが大岡殿は早々右の趣きを
老中方へ申立られ
不日評定所に於て吟味有べきとの事なり
屈服させんと
待處なれば今此言を聞て進み出京都大坂并に
老中の役宅にて
取切て應答せしは拙者なりと云にぞ越前守は
其方なるか然ば手札を出すべしと云ふに山内
懷中より手札を
も
御退け下さるべしと言るゝに伊豆守殿
顏色を
變是れ越前其方は
役柄をも
相勤候へば
斯程の事は
辨へ居るべし
老中の公用人は
目付代りなり
役屋敷に於て
密談致す事は元より
御法度なりと申さるゝを