“ぼうしゅう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
房州83.3%
某宗5.6%
茅州5.6%
謀収5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一男は、縦横に組み上げられた鉄材の間から、遠く澄んだ空へ眼をはなった。上総かずさ房州ぼうしゅう山波やまなみがくっきりと、きざんだような輪廓りんかくを見せている。
秋空晴れて (新字新仮名) / 吉田甲子太郎(著)
それから某宗ぼうしゅうの管長某師は蟹は仏慈悲ぶつじひを知らなかったらしい、たとい青柿を投げつけられたとしても、仏慈悲を知っていさえすれば、猿の所業を憎む代りに、かえってそれを憐んだであろう。
猿蟹合戦 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
楽和はもと茅州ぼうしゅうの生れで、生れつき悧発りはつで器用なたち、わけて耳の官能がすぐれていた。ひとたび聞いた唄はすぐ覚え、しかも節まわしが巧みで、すこぶる美音だった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これを謀収ぼうしゅうする計に出で、また自身勇戦をなすは甚だ得意でもない人であると見られているが、必ずしも、彼が勇将でないという確証はどこにもない。
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)