“べっこうぶち”の漢字の書き方と例文
語句割合
鼈甲縁100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
恐る恐る円道ある時、おぼさるる用途みちもやと伺いしに、塔を建てよとただ一言云われしぎり振り向きもしたまわず、鼈甲縁べっこうぶちの大きなる眼鏡めがねうちよりかすかなる眼の光りを放たれて
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
鼠色の壁の幾つかの煤けた硝子ガラス窓からは、流石さすがに強烈な日光が流れ込んで、そこらの麦稈帽や鳥打帽やあかづら鼈甲縁べっこうぶちの眼鏡やアルパカの詰襟のぼんのくぼなどが一時にくわっと燃え立って
フレップ・トリップ (新字新仮名) / 北原白秋(著)
鼈甲縁べっこうぶちの大きな目がね、毛皮の襟のついた厚ぼったい外套、その下から礼装用の縞ズボンがのぞいていようという、政治家めいた人物だ。
黒蜥蜴 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)