“へのぼ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
経上42.9%
歴昇14.3%
沿上14.3%
経昇14.3%
経登14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それから京方の偉才として摂政関白太政大臣に経上へのぼった二条良基らの絶讃を博した。
中世の文学伝統 (新字新仮名) / 風巻景次郎(著)
此人の精神上の地平線は、自分が参事官の下級から上級まで歴昇へのぼつた地方庁と、骨牌かるた遊びをする、緑色の切れの掛けてあるつくゑを中心にした倶楽部との外に出でない。一切の事物が平穏に経過して行く。
板ばさみ (新字旧仮名) / オイゲン・チリコフ(著)
その光は聖壇の蝋燭ろうそくから来ているのであって、三稜形をした大燭台の前には乳香がかれ、そのけむりと光とは、火箭かせんのように林立している小円柱を沿上へのぼって行って
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
藤吉郎こそ稀世きせいの傑物、関白までも経昇へのぼる男、二重瞳孔に不思議はない! しかるにそなたの才能は藤吉郎のなかばもなくて、しかも悪虐あくぎゃくの性質は彼に百倍勝っている。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
その信長の一部将であって後年天下を掌握し、関白にまで経登へのぼったところのかの豊臣秀吉なども主人信長のやり口を学んで早陣にかけては名人であった。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)