“ぶっしょく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
物色94.1%
仏燭5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
広い風呂場をてらすものは、ただ一つの小さき洋灯ランプのみであるから、この隔りでは澄切った空気をひかえてさえ、しか物色ぶっしょくはむずかしい。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そしてあなたこなたを物色ぶっしょくしてくると、白砂をしいた、まばらな松のなかにチラチラあかりのもれている一軒の家が目についた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
薄く手水鉢ちょうずばちに明りのさしたのは、ななめに光を放った舞台正面にただ一つ掲げた電燈で、樹にも土にも、霊境を照らす光明はこの一燈ばかりなのが、かえって仏燭ぶっしょくの霊を表して
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)