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ふじもとげんたい
諭吉が
長崎へきてから、一
年あまりたったときでした。
中津の
藤本元岱という、
医者をしているいとこから、とつぜん
手紙がとどきました。
姉は皆
嫁いて居て、身寄りの若い者の中には私の
従兄の
藤本元岱と云う医者が
唯一人、
能く事が
分り書も能く読める学者であるが、そこで中津に在る
彼の御隠居様が無法な事をしたと云うは
父親というのは
家老ですが、
自分のむすこにたいしてはとてもあまい
親ばかでしたから、
諭吉のいとこ
藤本元岱をよびつけて