“ふがひ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
腑甲斐90.9%
不甲斐4.5%
俯甲斐4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さびしき微笑びせう)わたしのやうに腑甲斐ふがひないものは、大慈大悲だいじだいひ觀世音菩薩くわんぜおんぼさつも、お見放みはなしなすつたものかもれません。
藪の中 (旧字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
むしろ彼らの眼をはばかるやうにこそこそと逃出したから、自分は不甲斐ふがひない人間だ。散々そこいらを飲んですつかり更けて家の戸を叩いた。
現代詩 (新字旧仮名) / 武田麟太郎(著)
見すてて我れ今故郷こきようにかへらば残れる身の心ぼそさいかばかりなるべき、あはれなるは継子の身分にして、俯甲斐ふがひないものは養子の我れと、今更のやうに世の中のあぢきなきを思ひぬ。
ゆく雲 (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)