“はんてき”の漢字の書き方と例文
語句割合
半滴100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
閑花素琴(かんかそきん)の春を司(つかさ)どる人の歌めく天(あめ)が下(した)に住まずして、半滴(はんてき)の気韻(きいん)だに帯びざる野卑の言語を臚列(ろれつ)するとき、毫端(ごうたん)に泥を含んで双手に筆を運(めぐ)らしがたき心地がする。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
半滴(はんてき)のひろがりに、一瞬の短かきを偸(ぬす)んで、疾風の威(い)を作(な)すは、春にいて春を制する深き眼(まなこ)である。この瞳(ひとみ)を遡(さかのぼ)って、魔力の境(きょう)を窮(きわ)むるとき、桃源(とうげん)に骨を白うして、再び塵寰(じんかん)に帰るを得ず。
虞美人草 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)