“はなた”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
洟垂53.3%
鼻垂33.3%
涕垂6.7%
花田6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黒い土蔵見たいな感じの壁が、半ばはげ落ちて、そのすぐ前を、ふたのない泥溝どぶが、変な臭気を発散して流れている。そこへ汚い洟垂はなたれ小僧が立並んで、看板を見上げている。まあそういった景色だ。
百面相役者 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
竹童ちくどうが好きなら、蛾次郎がじろうも好きだった。イヤ、菊村宮内きくむらくないという人物は、すべての子供——どんな鼻垂はなたれでもオビンズルでもきたない子でも、子供と名のつく者ならみんな好きだった。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「へい……本当ふんとに冷りとさせやがった。気を付けろ、涕垂はなたらしめ! ……」
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
關館せきたての南から花田はなたの東には藻刈船もがりぶねが多い。
筑波ねのほとり (旧字旧仮名) / 横瀬夜雨(著)