“はかしょ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
墓所95.2%
塋域4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「……ア……アノ蔵元屋くらもとやどんの墓所はかしょの中で……シ……島田に結うた、赤い振袖のおなごが……胴中どうなかから……離れ離れに…ナ……なって……」
けれど何等の響きも聞えない。左に小道をるれば、例の墓所はかしょに出るので、誰れ見るともなく、静かな秋はいつとなくくれて行くのである。
ふと一等墓地の中に松桜を交え植えたる一画ひとしきり塋域はかしょの前にいたり、うなずきて立ち止まり、かきの小門のかんぬきうごかせば、手に従って開きつ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)