“えいいき”の漢字の書き方と例文
語句割合
塋域100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これ去年癸亥きがい七月十二日わが狎友こうゆう唖々子ああし井上精一君が埋骨のところなり。門に入るに離々たる古松の下に寺の男の落葉掃きゐたれば、井上氏の塋域えいいきを問ふ。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
その塋域えいいきの清浄さに至っては、埃及人や希臘人なぞは到底足許にも及び得なかったのであります。
ウニデス潮流の彼方 (新字新仮名) / 橘外男(著)
大沼竹渓の墳墓は芝区三田台裏町みただいうらまちなる法華ほっけ宗妙荘山薬王寺の塋域えいいきにある。今茲ことし甲子の歳八月のある日、わたくしは魚籃坂ぎょらんざかを登り、電車の伊皿子いさらご停留場から左へ折れる静な裏通に薬王寺をたずねた。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)