“魚籃坂”の読み方と例文
読み方割合
ぎょらんざか100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
御府外雑司ぞうしヶ谷の薬草園、芝の魚籃坂ぎょらんざかにおける薬草園、小石川養生所の薬草園、こう三ヵ所が幕府経営の城外薬園地でありました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
牧野信一が魚籃坂ぎょらんざか上にいたころ、書斎に一枚の短冊が貼りつけてあって「我事に於て後悔せず」と書いてあった。菊池寛氏の筆であった。
青春論 (新字新仮名) / 坂口安吾(著)
大沼竹渓の墳墓は芝区三田台裏町みただいうらまちなる法華ほっけ宗妙荘山薬王寺の塋域えいいきにある。今茲ことし甲子の歳八月のある日、わたくしは魚籃坂ぎょらんざかを登り、電車の伊皿子いさらご停留場から左へ折れる静な裏通に薬王寺をたずねた。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)