“にゃくそう”の漢字の書き方と例文
語句割合
若僧100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
向うを、墨染すみぞめで一人若僧にゃくそうの姿が、さびしく、しかも何となくとうとく、正に、まさしく彼処かしこにおわする……天女の御前おんまえへ、われらを導く、つつましく、謙譲なる、一個のお取次のように見えた。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
彼は品のよい若僧にゃくそうで、いろいろ詳しく話してくれた。その話にると、その当時のこの磯部には浅野あさの家所領の飛び地が約三百石ほどあった。
綺堂むかし語り (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
彼は都を知らない若僧にゃくそうだった。この北国の山や樹や田舎人いなかびとしか見ない眼には、まばゆいように二人のすがたや肌が美しく見えたらしい。——が、はっと気づいて
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)