“につしよく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
日蝕50.0%
日色50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
否、世界以上——殆んど天上界の希望とまで。恰も日蝕につしよくが人間と赫々たる太陽との間に揷まつてゐるやうに、彼は私とあらゆる信仰心との間に立つてゐるのであつた。
何故なら人生の大事な入口で、希望はあなたを棄てゝしまつたから——あなたの太陽は眞晝間に日蝕につしよくの中に暗闇となり、日沒まではそれがあなたの太陽から去りはしないのです。
外には烈風はげしきかぜいかさけびて、樹を鳴し、いへうごかし、砂をき、こいしを飛して、曇れる空ならねど吹揚げらるるほこりおほはれて、一天くらく乱れ、日色につしよくに濁りて、こと物可恐ものおそろしき夕暮の気勢けはひなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)