“とのばら”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:トノバラ
語句割合
殿原60.0%
殿輩40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「無論さ。」と、忠一は首肯うなずいて、「五個の庄の住民はいずれも平家に由縁ゆかりの者で、彼等は久しく都の空気を呼吸していた。平家の公達きんだち殿原とのばらその当時における最高等の文明人種であったのだ。 ...
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
「いいえ、貴方ばかりではありません。ご一味の殿輩とのばらは、みな若人なので、若気は常といいながら、それにしても余りに」
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
いや、自分の妹だ、わしなど愚痴ぐちすら云えまい。だが、そなたと佐殿との仲をかばって、行末の大事まで、秘かに語らい合うて来た仲間の殿輩とのばらはどうなるか
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「思わぬ御助勢を給わり、あたら犬死をまぬがれました。……失礼ながら、いずれの殿輩とのばらにおわせられましょうか。せめて、尊名だけでも、お聞かせおき願わしゅう存じますが」
私本太平記:02 婆娑羅帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一族に若気の殿輩とのばらもたくさんにおらるるから、ご帰国の上は、努々ゆめゆめ、そのような者へ加担せぬよう、お子達へも孫殿へも、とくと訓戒しておかれたがよろしかろう——と、景親は重ねて
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)