“でんや”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
田野88.9%
田爺11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そして又もや後には、街道と、半蓋馬車ブリーチカと、読者もお馴染の三頭の馬と、セリファンと、チチコフと、茫邈ぼうばくたる界隈の田野でんやががらんとして取り残されたのである。
また大いにおもむきを異にして、あちらは、四方山に囲まれた甲府盆地の一角であるのに、これは、田野でんや遠く開けて、水勢はなはだ豊かに、どちらを向いても、さっぱり山というものは見えないようです。
大菩薩峠:29 年魚市の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
平常、あまり琴曲三絃きんぎょくさんげんの音ばかりにお親しみでも耳飽きましょう。稀によかろうと存じ、きょうは田爺でんや光圀がいささかご学問を
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのまえに上様うえさまへこの田爺でんやからおみやげを献じたい。何ご不自由もない柳営へ持ち参らするような産物は水戸にもない。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それもこれも、邦家ほうけを思う余りに出たことばと、田爺でんやの無礼をおゆるしあそばされい。この国あっての将軍家、百姓あっての宗家そうけ、ゆめ、順逆を誤りたまうな。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)