田爺でんや)” の例文
平常、あまり琴曲三絃きんぎょくさんげんの音ばかりにお親しみでも耳飽きましょう。稀によかろうと存じ、きょうは田爺でんや光圀がいささかご学問を
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そのまえに上様うえさまへこの田爺でんやからおみやげを献じたい。何ご不自由もない柳営へ持ち参らするような産物は水戸にもない。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それもこれも、邦家ほうけを思う余りに出たことばと、田爺でんやの無礼をおゆるしあそばされい。この国あっての将軍家、百姓あっての宗家そうけ、ゆめ、順逆を誤りたまうな。
梅里先生行状記 (新字新仮名) / 吉川英治(著)