“てぬぐいじ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
手拭地75.0%
手拭染25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
真直（まっすぐ）な往来（おうらい）の両側には、意気な格子戸（こうしど）、板塀（いたべい）つづき、磨（すり）がらすの軒燈（けんとう）さてはまた霜よけした松の枝越し、二階の欄干（てすり）に黄八丈（きはちじょう）に手拭地（てぬぐいじ）の浴衣（ゆかた）をかさねた褞袍（どてら）を干した家もある。
深川の唄 (新字新仮名) ／ 永井荷風(著)
この質問を掛けたものは、自分から一番近い所に坐っていたから、声の出所（でどころ）は判然（はっきり）分った。浅黄色（あさぎいろ）の手拭染（てぬぐいじ）みた三尺帯を腰骨の上へ引き廻して、後向（うしろむ）きの胡坐（あぐら）のまま、斜（はす）に顔だけこっちへ見せている。
坑夫 (新字新仮名) ／ 夏目漱石(著)