“たちぎわ”の漢字の書き方と例文
語句割合
立際100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人形の手足をいでおいたのにきわまって、蝶吉の血相の容易でなく、尋常ただではおさまりそうもない光景を見て、居合すはおそれと、立際たちぎわ悪体口にくていぐち
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何とぞ、吉日をぼくして、明後日、当所を御出陣なされますように。——この儀何とも心がかりのまま、折角のお立際たちぎわながら、御賢慮に入れ奉ります
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其面そのかおを見ると、私は急に元気づいて、いつになくさかん饒舌しゃべった。何だか皆が私の挙動に注目しているように思われてならなかった。無論友達はうち立際たちぎわに私の泣いたことを知る筈はないから……
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)