“たえこ”の漢字の書き方と例文
語句割合
妙子100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
俺の旦那は此位えらい方だから家内うちゞうの方が揃つて悉皆みんな豪いや。別して感心なのは嬢様だ子。齢は十九の厄年で名は妙子たえこと仰しやる。君達に見せたいほどな好い御容貌ごきりやうだ。
犬物語 (新字旧仮名) / 内田魯庵(著)
「……妙子たえこっ、妙子っ。……どうしやったのじゃ。気をたしかにしてたもい」
私本太平記:06 八荒帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
鏡の中で、廊下からうしろへ這入はいって来た妙子たえこを見ると、自分でえりを塗りかけていた刷毛はけを渡して、其方そちらは見ずに、眼の前に映っている長襦袢ながじゅばん姿の、抜き衣紋えもんの顔を他人の顔のように見据みすえながら
細雪:01 上巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)