“じろく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
寺祿33.3%
寺禄33.3%
治六33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
戸籍は島田町にあつて、町の北半里ばかりの傳心寺に住んでゐる。傳心寺は桑原氏が獨力を以て建立こんりふした禪寺で、寺祿じろくをも有してゐる。桑原氏累代るゐだい菩提所ぼだいしよである。
寿阿弥の手紙 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
浅野幸長よしながさまだの、細川忠興さまだの、なお公卿くげ方では烏丸光広からすまるみつひろさまなどが、しきりと惜しがって、一寺を建立こんりゅうするから来いとか、寺禄じろくを寄進するからとどまれとかいわれるのだそうですが、本人は
宮本武蔵:02 地の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
次郎左衛門じろざえもん野州やしゅう佐野の宿しゅくを出る朝は一面に白い霜がりていた。彼に伴うものは彼自身のさびしい影と、忠実な下男げなん治六じろくだけであった。彼はそのほかに千両の金と村正むらまさの刀とを持っていた。
籠釣瓶 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)