“しゅんしょくうめごよみ”の漢字の書き方と例文
語句割合
春色梅暦100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これで漸く合点が行ったが、それよりもここ一寸ちょっと吹聴ふいちょうして置かなきゃならん事がある。私は是より先春色梅暦しゅんしょくうめごよみという書物を読んだ。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
あの中の近松物、西鶴物など、その頃は殆ど初版だったから、総てフセ字なしであった。フセ字なしの“春色梅暦しゅんしょくうめごよみ”をぼくは十二、三歳で読みふけっていたわけである。
春色梅暦しゅんしょくうめごよみ』に藤兵衛の母親に関して「さも上品なるそのいでたち」という形容があるが、この母親は既に後家になっているのみならず「としのころ、五十歳いそじあまりの尼御前あまごぜ
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
{1}『春色辰巳園しゅんしょくたつみのその』巻之七に「さぞ意気な年増としまになるだらうと思ふと、今ツから楽しみだわ」という言葉がある。また『春色梅暦しゅんしょくうめごよみ』巻之二に「素顔の意気な中年増ちゅうどしま」ということもある。
「いき」の構造 (新字新仮名) / 九鬼周造(著)
これの知り初めが即ち此春色梅暦しゅんしょくうめごよみで、神田に下宿している友達の処から、松陰伝と一緒に借りて来て始て読んだが、非常に面白かった。此梅暦にると、斯ういう場合に男の言うべき文句がある。
平凡 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)