“したておろ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
仕立卸75.0%
仕立下12.5%
新裁下12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
びっこで、はなくたの、薄気味悪いお客さまだ。しかし、仕立卸したておろしのあいトンビを初め、服装が仲々なかなか立派なので、少々片輪者でも、宿の者は鄭重ていちょうに取扱った。
吸血鬼 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
この頃は何となくしやれてゐますわね、さうして今朝なんぞは羽織から帯まで仕立下したておろ渾成づくめで、その奇麗事とつたら、いつにも氷川へ行くのにあんなにめかした事はありはしません。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そういえばYの衣服みなりが近来著るしく贅沢ぜいたくになって来た。新裁下したておろしのセルの単衣ひとえ大巾縮緬おおはばちりめん兵児帯へこおびをグルグル巻きつけたこの頃のYの服装は玄関番の書生としては分に過ぎていた。
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)