“しずえ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
下枝57.1%
閑枝14.3%
静枝14.3%
静江14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
叔母には下枝しずえ、藤とて美しき二人の娘あり。我とは従兄妹いとこ同士にていずれも年紀としは我よりわかし。多くの腰元に斉眉かしずかれて、荒き風にも当らぬ花なり。
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
閑枝しずえは、この小さな北国の温泉町へ来てからは、夕方に湖水のほとりを歩くことが一番好きであった。
仙人掌の花 (新字新仮名) / 山本禾太郎(著)
しかし家庭は淋しかった。彼等には子が恵まれなかった。その上妻の静枝しずえはいつも病身で一年の中半分は家をはなれて湘南の地方に保養に出かけて居た。
正義 (新字新仮名) / 浜尾四郎(著)
当時津軽家に静江しずえという女小姓おんなごしょうが勤めていた。それが年老いての後に剃髪して妙了尼みょうりょうにと号した。妙了尼が渋江家に寄寓きぐうしていた頃、可笑おかしい話をした。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)