“しじゅうがっこう”の漢字の書き方と例文
語句割合
四十恰好100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
洋服を着た、どちらも四十恰好しじゅうがっこうの二人である。荷物を玄関に運ぶ宿の男を促しながら、外套がいとうえりの底に縮めた首を傾け合って、せわしそうに話をしている。
青年 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
するとその襖側ふすまぎわのうす暗がりには、私の全く見知らない四十恰好しじゅうがっこうの男が一人、端然として坐っていた。
疑惑 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
ぽつりぽつりと窓硝子まどガラスを打つたびに、点滴のたまを表面に残して砕けて行く雨の糸を、ぼんやり眺めていた四十恰好しじゅうがっこうの男が少し上半身を前へかがめて、向側むこうがわ胡坐あぐらいている伴侶つれに話しかけた。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)