“さんがいまつ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
三階松60.0%
三蓋松40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
黒い暖簾のれんがふわふわしている。白い字が染抜いてある。その次には頭をかすめるくらいに軒灯が出ていた。真中に三階松さんがいまつが書いて下にもととあった。その次には硝子ガラスの箱に軽焼かるやきあられが詰っていた。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
靄ごめや三階松さんがいまつの塗笠の笠揺り畳ね今は梅雨時つゆどき
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
こりゃア何だろう、へえい御紋ですな、是は三蓋松さんがいまつてえので、あんまり付けません、俳優やくしゃ尾張屋おわりやの紋でげすなア
松と藤芸妓の替紋 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
手にしていたひとそろいをどさりと目のまえへ投げ出しながら、むだをいわずに三蓋松さんがいまつの紋を指さしました。
頭巾ずきんの色は古代紫。着物は黒地に乱菊模様の小紋ちりめん。羽織も同じ黒の無地、紋は三蓋松さんがいまつでした。
たしかにこの隠宅へあの三蓋松さんがいまつのひとそろいを届けたというからにゃ、首尾の松の首っつりもこの家のうちに根を張っているにちげえねえんだ。お城御用まで承る後藤の店でうそをつくはずはねえ。