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			さんかくひょう
		
		  
	
 
  
	
	
	
	
		
		
			「もうじき
鷲の
停車場だよ」カムパネルラが
向こう
岸の、三つならんだ小さな青じろい
三角標と、地図とを見くらべて
言いました。
 
			
		 
		
			川下の
向こう
岸に青く
茂った大きな林が見え、その
枝には
熟してまっ赤に光るまるい
実がいっぱい、その林のまん中に高い高い
三角標が立って
 
			
		 
		
			するとほんとうに、そのきれいな
野原じゅうの青や
橙や、いろいろかがやく
三角標も、てんでに息をつくように、ちらちらゆれたり
顫えたりしました。
 
			
		 
		
			そしてその地図の立派なことは、夜のようにまっ黒な
盤の上に、一一の停車場や
三角標、泉水や森が、青や
橙や緑や、うつくしい光でちりばめられてありました。