“さつまげた”の漢字の書き方と例文
語句割合
薩摩下駄100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
貞之助もまた、これまで跣足であったのが、そこを出る時に板倉の薩摩下駄さつまげたを借りて穿いた。
細雪:02 中巻 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
飛白かすりの筒袖羽織、禿びた薩摩下駄さつまげた鬚髯ひげもじゃ/\の彼が風采ふうさいと、煤竹すすたけ色の被布を着て痛そうにくつ穿いて居る白粉気も何もない女の容子ようすを、胡散うさんくさそうにじろじろ見て居た。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
足駄あしだをと云うと歯入屋へ持って行ったぎり、つい取ってくるのを忘れたと云う。靴は昨夜ゆうべの雨でとうてい穿けそうにない。構うものかと薩摩下駄さつまげたを引掛けて全速力で四谷坂町までけつける。
琴のそら音 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)