“ごみすてば”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
芥捨場27.3%
埃捨場18.2%
塵捨場18.2%
塵埃棄場9.1%
塵芥堆9.1%
塵芥捨場9.1%
芥棄場9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
泰文は二つの死骸を芥捨場ごみすてばへ投げだし、裏門から野犬を入れて食わしてしまった。そうして置いて、その足で保平の部屋へ行って陽気に酒盛をはじめた。
無月物語 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
菊坂の空地といふのは、胸突坂むなつきざかの下から本妙寺の裏に續いた荒れ地で、子供の遊び場と町内の埃捨場ごみすてばになつて居る。
そうしてその土蔵の背後に在る畠境いの塵捨場ごみすてばには、珍らしい缶詰の殻や、西洋菓子の空箱や、葡萄酒の瓶なぞがアトからアトから散らかるようになった。
巡査辞職 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
この厖大ぼうだいな都会のなかで、世界の塵埃棄場ごみすてばと呼ばれる細民さいみん街イースト・エンド、そこへ踏み込もうとするアルドゲイトと、多く、ユダヤ人が住んでいるので有名なホワイトチャペル街との間の、あの
女肉を料理する男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
塵芥堆ごみすてばの一つの内に、大形な緑色サミセンガイの貝殻を大多数発見した時、私は如何に驚いたであろう! この動物は食料に使用されたので、私は狂人のように走り廻りながら
……もっともあの辺は、行って御覧になればわかりますが、街外れ特有の一面の塵芥捨場ごみすてばと、草原くさはらと、畠続きの大学裏で、よほどの泥酔者でなければ迷い込む気づかいの無い処です。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
しんとした暮方、……空地の水溜みずたまりを町の用心水ようじんみずにしてある掃溜はきだめ芥棄場ごみすてばに、枯れた柳の夕霜に、赤い鼻を、薄ぼんやりと、提灯ちょうちんのごとくぶら下げて立っていたのは、屋根から落ちたか、杢若もくわかどの。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)