“細民”の読み方と例文
読み方割合
さいみん100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いわゆる貸間長屋デネメントハウスというやつで、一様に同じ作りの、汚点しみだらけの古い煉瓦れんが建てが、四六時中細民さいみん街に特有な、あの、物のえたような
女肉を料理する男 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
しかすこしの米を京都におくることをもこばんで、細民さいみんが大阪へ小買こがひに出ると、捕縛ほばくするのは何事だ。おれは王道の大体を学んで、功利の末技を知らぬ。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
小女は浅草清島町という所の細民さいみんの娘なり。形は小さなれど年は十五にて怜悧れいりなり。かの事ありしのち、この家へ小間使こまづかいというものに来りしとなり。
良夜 (新字新仮名) / 饗庭篁村(著)