“こま/\”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
細々50.0%
細〻50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼女は用心深く彼の視線をそらしつゝ何気ない世間話の中へ彼女の従姉いとこの不幸な結婚の話を細々こま/\と織り込んでいつた。
静物 (新字旧仮名) / 十一谷義三郎(著)
「では一度おびしたらどう。」と彼女が答へた。道助はすぐに同意した。彼女はその折りに食卓に並べる珈琲コーヒー茶碗や小皿のことなどに就て細々こま/\と彼に相談し初めた。
静物 (新字旧仮名) / 十一谷義三郎(著)
別れたてまつりし時は今生に御言葉を玉はらんことも復有るまじと思ひたりしに、夢路にも似たる今宵の逢瀬、幾年いくとせの心あつかひも聊か本意ほいある心地して嬉しくこそ、と細〻こま/\と述ぶ。
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
女の憂目の見初みはじめなりしと、思ふにつけても悲さに恨めしささへ添ふ心地、御なつかしさも取り交ぜてあやも分かたずなりし涙の抑へ難かりしは此故なり、と細〻こま/\と語れば西行も数度あまたゝび眼を押しぬぐひしが
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)