“かわおと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
河音66.7%
川音33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
河音かわおとはうれしい響きではなかったし、宇治橋のただ古くて長いのが限界を去らずにあったりして、霧の晴れていった時には、荒涼たる感じの与えられる岸のあたりも悲しみになった。
源氏物語:49 総角 (新字新仮名) / 紫式部(著)
彼が父の病をいのるための御嶽おんたけ参籠さんろうを思い立ち、弟子でし勝重かつしげをも伴い、あの山里の中の山里ともいうべきところに身を置いて、さびしくきこえて来る王滝川の夜の河音かわおとを耳にした時だった。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
宇治の河音かわおととともに多くの涙が流れるのであった。
源氏物語:49 総角 (新字新仮名) / 紫式部(著)
流れは見えぬが、斗満とまむ川音かわおとは耳さわやかに、川向うに当る牧場内ぼくじょうないの雑木山は、の日をうけて、黄に紅に緑にえて居る。やがてこゝを立って小さな渓流けいりゅうを渡る時、一同石にひざまずいて清水しみずをむすぶ。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)