“からん”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:カラン
語句割合
禍乱62.5%
渦乱12.5%
珂瓈12.5%
遐覧12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
しかもそれ等の霊魂は、死の瞬間におい忿怒ふんぬに充ち、残忍性に充ち、まるで悪鬼あっき夜叉やしゃの状態に置かれて居る。そんなのが、死後の世界から人間世界に働きかけて、いつまでも禍乱からんの種子を蒔く。
けれど、世阿弥が精血をそそいだ遺書というだけでも、それが、いかに蜂須賀家にとっても幕府にとっても、重大な渦乱からんをまき起こすひとつのかぎであるかは想像に難くない。
鳴門秘帖:06 鳴門の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一切の物音は絶えて、唯ざあと降る音、ざあっと吹くおとばかりである。忽珂瓈からんと硝子戸がひびいた。また一つ珂瓈と響いた。ひょうである。彼はまだ裸であった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
また、抱朴子ほうぼくしの「遐覧からん篇」費長房の「歴代三宝記」「老子化胡経けこきょう」等の仙術神書に関するものも見受けられた。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)