-
トップ
>
-
かいとっ
長局を書生部屋にして、
尚お足らぬ処は諸方諸屋敷の古長屋を安く
買取て寄宿舎を作りなどして、
俄に大きな学塾に為ると同時に入学生の数も次第に多く
家も倉も衣服も諸道具も鍋も釜も皆
遣るから、ソックリ
買取て七十万円の金に
易えたい、
唯漠然たる評価は迷惑だ、現金で売買したい、
爾うなれば生来始めての大儲けで
即ち西洋から薩摩藩に
買取た船が二艘あるその二艘の船を
談判の抵当に取ると云う
趣意で、桜島の側に
碇泊してあった
二艘の船を英の軍艦が
引張て来ると云う
手詰の場合になった。