“おもいのほか”の漢字の書き方と例文
語句割合
意外100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
意外おもいのほかに暇どりて、日も全く西に沈み、夕月田面たのもに映るころようやくにして帰り着けば。鷲郎わしろうははや門にりて、黄金丸が帰着かえりを待ちわびけん。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
社会というものは意外おもいのほかばかなことをやっている。自分がその拘束に苦しみ切っていながら、依然として他を拘束しつつある。
春の潮 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
少しく安堵あんどの思ひをなし、忍び忍びに里方へ出でて、それとなく様子をさぐれば、そのきず意外おもいのほか重くして、日をれどもえず。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)
とかくして一町ばかり来るほどに、肴大方取下してければ、はや用なしと車を飛び下り。投げたる肴を一ツに拾ひ集め、これを山へ運ばんとするに。かさ意外おもいのほかに高くなりて、一匹にては持ても往かれず。
こがね丸 (新字旧仮名) / 巌谷小波(著)