“うわめづか”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
上目使28.6%
上目遣28.6%
上眼遣28.6%
上眼使14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
主人側の食卓では、あるじの治良右衛門の隣に見慣れぬ男が、せっせとフォークを動かしている。食事に夢中になっていると見せかけて、時々上目使うわめづかいに、ジロジロ同席者の表情を盗み見る。
地獄風景 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
北川は上目遣うわめづかいに社長の顔を眺めた。そして、五十親爺おやじ口辺くちべ一寸ちょっと恥しそうしわのきざまれたのを見ると、一種の満足を感じて、ニヤニヤ笑いながら答えた。
陸軍大臣は肘掛椅子に深々ともたれ、右手で口髭をおさえるようにして、上眼遣うわめづかいに宙を見つめていた。引締った頬が緊張のためにピリピリ震えているのではないかとさえ思われた。
偉大なる夢 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
だが、やつとのことで一と休みした彼は、何気なく女房の方へ杯をさし出すと、途端に心配さうな上眼使うわめづかひをした。
猫と庄造と二人のをんな (新字旧仮名) / 谷崎潤一郎(著)