“うちはらい”の漢字の書き方と例文
語句割合
打払100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
かくの如くにして幕府は遂に文政八年に至り異国船打払うちはらいの令を沿海の諸藩に伝えたが、その時にはかつて嶔奇歴落奇士と号せられた竹渓も年既に六十四歳となり
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
しこうして遂に彼の発議により、寛永打払うちはらい令を修正して、外舶のきたるものにはその来意をただし、漂流船には、薪水しんすい食料を供して立ち退かしむるの融通ゆうずう法を設けたり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
速かに寛永打払うちはらい令の旧に復せば、また何ぞ黒船のうれいあらんやと。外事に聵々かいかいとして、一日の苟安こうあん偸取とうしゅせんとする幕府は、ここにおいて異国船を二念なく打払うの令を布けり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
打払うちはらい方の儀おごそかに取はからうに付き、阿蘭オランダ船も長崎の外へ乗り寄る事有るまじきことにてもこれ無く、船の形似寄り候えば、かねてその旨を相心得、不慮の過これ無きよう心掛け通船致すべき旨
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)