“いてふがへし”の漢字の書き方と例文
語句割合
銀杏返100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
ひどい癖毛を銀杏返いてふがへしに結つた、面皰にきびの痕の滿面にはびこる、くりくり肥つた、二十六七には確かになる女だつた。何處にひとつ取柄の無い女だが、その面皰面にきびづらが始終にこにこ笑つてゐる。
大阪の宿 (旧字旧仮名) / 水上滝太郎(著)
銀杏返いてふがへしに結つた髪、黒の紋附の縮緬ちりめんの羽織、新しい吾妻あづま下駄、年は取つてもまだ何処かに昔の美しさとあでやかさとが残つてゐて、それがあたりの荒廃した物象の中にはつきりと際立きはだつて見えた。
ある僧の奇蹟 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
向けた銀杏返いてふがへしの後鬢の階下の内儀かみさんにそつくりの女が
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)